アウトプット用 股関節の疾患
ペルテス病と大腿骨頭すべり症。
ペルテス病とは大腿骨頭壊死を起こす疾患。
壊死自体は徐々に修復されるが修復過程において、変形が残ってしまったりすると予後不良。歩行障害などを残す。
約20000人に1人とされていて、好発年齢は3〜12歳、男女比は男の方が5倍多い。6.7歳に多いとされる。
具体的な原因は不明だが、ホルモン異常、軟骨代謝異常、股関節の炎症や大腿骨頭への過度なストレスが考えられる。
症状としては大腿部〜膝への痛み、大腿部や殿部の筋萎縮が見られる。
開排動作(屈曲外転)と内旋制限、屈曲拘縮、トレンデレンブルク歩行+、鼡径部の圧痛が現れる。
3〜8歳の男の子が理由もなく大腿部〜膝の痛みを訴えていたら、ペルテス病を頭に入れる。
大腿骨頭すべり症
大腿骨頭すべり症は大腿骨近位の骨端線が後方に滑ってしまう疾患。
10〜16歳くらいに多く、高身長や肥満児に多い、男女比は男性が2.5倍多い。
両側性も20〜40%と低くはないので注意する。
こちらも詳しい原因は不明だが、成長ホルモン、性ホルモン、副腎皮質ホルモンなどが関係することが考えられる。
急性期は股関節痛で慢性期は異常歩行が主な症状。
ペルテス病同様に大腿部〜膝にかけて痛みを訴える場合と、股関節が痛いというケースもある。
患肢は外旋位で屈曲外転内旋制限。
ドレーマン徴候(仰臥位で膝を屈曲させて股関節を屈曲させていくと外旋する)陽性。
補足だが初潮後の女性には現れず、本疾患の4分の3は肥満傾向にある。